最近のエアコンには自動お掃除機能が付いてる機種はかなり多く、買う時も店員さんから自動お掃除機能をすすめられて、メンテナンスフリーと思って購入した方も多いのかなと思います。
修理屋の目線で実際の所どうなのかを詳しく解説したいと思います。
お掃除付きエアコンはエアコンクリーニングする必要はないのか?
結論としては、「エアコンクリーニングは必要」です。
理由もわかりやすく解説していきます。
そもそもお掃除付きエアコンとは何?
お掃除付きエアコンはエアコンのフィルターを掃除してくれる機能になります。
フィルターの汚れをブラシでかき集めてダストボックスにためていきます。
パナソニック等の一部機種は集めたゴミを配管から外に排出する機能があるんですが、ダストボックスにためる機種がほとんどです。
このお掃除機能をセールストークとして「自動掃除機能付きなのでこちらがいいですよー」と言って売ってるわけなんですよね。
そりゃ、お掃除付きエアコン売った方が売り上げはあがります。
それだけ聞けば、お手入れせずに使えると思っても仕方ないですよね。
エアコンを使ってて汚れが付く場所
エアコンを使う事で汚れる場所は主に4つあります。
①フィルター
②熱交換器(フィルターの内側にあるアルミフィン)
③ドレンパン(熱交換器からでた水の受け皿)
④吹き出し口(風がでるファンまわり)
この中のフィルターだけ掃除する機能がお掃除付きエアコンです。
もっと言えば、フィルターをブラシでこするだけで集めたゴミは結局人間に捨てさせるエアコンです
修理とエアコンクリーニングを本業でやってる人間として、個人的な感想を言わせてもらうと、
お掃除付きは特に必要のない機能です。
この、ブラシでこするっていう掃除にはそもそも限界があるので、フィルターだけ見てもノーメンテでは無理なんです。
例えば、キッチン近くのお掃除付きエアコンはかなり相性悪いです。
キッチン近くではどうしても油汚れをエアコンが吸い込んでしまいます。
お掃除付きエアコンはブラシでこすってホコリを集める機能なので油汚れは取る事ができないんですよね。
あと、焼き肉とかよくやる部屋のエアコンも似たような状態になります。
なので定期的にフィルターを外して洗うことをおススメします。
ちなみに油汚れがこないようなリビングに設置してるエアコンでもノーメンテで何年も使い続けるとフィルターの目詰まりを起こします。
この画像はリビングに設置されてたダイキンのお掃除付きエアコンですが、「エアコンが効かない」と言われて点検に行った時のものです。
エアコンは一生懸命ブラシで擦ってるんですが、これが機械による掃除の限界です。
もう空気を吸えない状態になってるのでこれじゃエアコンはききません^^;
こうなる前にフィルターを外して洗いましょう。
あれ・・
フィルター掃除機能付きなのにフィルターを洗わないといけない・・?
しかもダストボックスまで掃除しないといけない・・?
買う時こっちの方が高かったよね・・?
と、僕なら思ってしまいます。
それから次に汚れる場所は②熱交換器と③ドレンパンです。
クーラーの時期は熱交換器から水滴がドレンパンへ落ちるので長時間水気がある状態でカビが生えたり臭いの原因になります。
そして④吹き出し口ですが、これも高圧洗浄機等を使って洗うしか落とす方法はありません。
吹き出し口が汚れればカビの臭いが部屋に循環したり風量が落ちてエアコンの効きが悪くなります。
まとめ
お掃除付きエアコンとはフィルターのホコリをダストボックスに集める機能。
油汚れはとれないし、しばらくお掃除機能に任せて使ってると目詰まりするので人間による掃除が必要になります。
おそらくこの先もメンテナンスフリーの機種は出てこないでしょう。
使用頻度にもよりますが冷暖房を両方使うなら2~3年に1回はクリーニングをおすすめします。
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