このサイトでよく読まれているお湯とりポンプの交換も、乾燥ダクトの掃除も、基本的にはネジを外してパネルを開けることからです。
もしご自宅にドライバーが1本もないなら、絶対に持っておいたほうがいいと思うんです。
家電の修理だけでなく、家具の組み立てや、ちょっとした調整、電池交換、取り付けなど必ず出番があります。
ただ、どれでもいいわけではありません。
サイズの合わないドライバーを使うとネジ山を潰します。そうなると、ネジが1本外れないだけで、その先の作業が一切できなくなることもあります。
選ぶときに見るところは2つだけです。それと、ドライバーとは別に、付けておくとかなり快適に作業できるアイテムがあります。
①家でドライバーを使うなら、ほとんどのネジは「プラスの2番」
プラスドライバーには番手(ばんて)という先端の大きさの規格があり、小さいほうから1番、2番、3番と並びます。

家電のネジも、だいたい2番です。
洗濯機の背面パネルも、天板も、エアコンの化粧カバーも、だいたいこれ1本で外れます。1番が必要になるのは基板まわりの小さいネジなので、パネルを開けるところまでなら、ほとんど出番はありません。
売り場では「+2」「No.2」「PH2」のいずれかで表記されています。どれも同じ意味です。
似た表記の「PZ2」は、主に海外製品の規格で先端の形が違うので、買わなくていいです。
サイズが合っていないと、ネジ山を潰します
2番のネジに1番のドライバーを当てると、先端が溝の底まで入りません。浮いた状態で力をかけることになるので、溝の角から削れていきます。
一度潰れたネジは、回して外すことができなくなります。ドリルで頭を飛ばすか、専用の工具で無理やり掴んで抜いたり、頭に穴をあけて回したりすることになるので、素人が家でやる作業としてはだいぶ難易度が上がります。
逆に3番だと大きすぎて溝に入りません。まだ気づけるぶん安全ですが、危ないのは「入るけれど合っていない」1番のほうですかね。
②軸の長さは100~120mmくらいあると使いやすい
家電のネジは、奥まった場所にあることがあります。
軸が短いと、ネジまで届く前に持ち手が本体に当たって回しきれないことがよくあります。
軸長100~120mmくらいが、家電を相手にするなら扱いやすい長さです。
マグネットを後付けすると、作業が段違いに楽になる
ドライバーに慣れてないと、外したネジをよく落としがちです。
落とし場所が悪いと、拾うためにさらに分解することになりかねません。
このやり場のないイラ立ちをマグネットが解消してくれます。
もちろん磁力が無くてもネジは回せますが、マグネットがあるのとないのとでは、作業のしやすさが段違いなんです。これは実際に使えばわかります。
一度慣れると、マグネットが無いとダメになりますよ。
ネジが吸い付いた状態で運べるので、落としにくくなりますし、
落としても、ドライバーの先端でラクに拾い上げられます。

先端に磁石が入っているドライバーやビット(交換できるドライバーの先っぽ)もありますが、元々の磁力にバラツキもあり、僕はそもそも信用していません。金額は少し上がりますが、後付けのマグネットを付けることをおすすめします。
後付けのマグネットは、先が細くなっている物をわざわざ選ばなければ、ほとんどのドライバーに付けられます。
2つの条件を満たして、1本で3サイズに対応するもの
ここまでをまとめると、必要なのは
- プラスの2番
- 軸長100~120mm
- 後付けのマグネット
です。
この条件を満たしたうえで、1番と3番にも対応できるのがこの1本です。
持ち手は1本で、先端のビットの片側が2番、反対側が1番と3番の兼用になっています。よく使う2番を専用にして、1番と3番をまとめた作りです。
家電の分解は2番でほぼ足りますが、基板まわりの小さいネジや、洗濯機の分解で出てくる3番のネジに当たったとしても、ドライバーを買い足さずに済みます。
上で書いた「入るけれど合っていない」状態を避けやすくなるのも、このためです。
ベッセル(VESSEL)はプロから見ても信頼できる国内の工具メーカーで、ホームセンターの工具売り場にも普通に置いてあります。安い工具は先端の精度が出ていないものがあり、それ自体がネジを潰す原因になりますが、この価格帯でメーカー品が買えるならそちらのほうが確実です。
なお、僕が現場で使っているのはマキタのペンドラなので、この手回しは使っていませんが、自分で手回しを1本買うなら、このベッセルのドライバーにします。黒いグリップという見た目のカッコよさも大事なポイントです。

上で書いた後付けのマグネットは、ベッセルの「ネジマグキャッチャー」を使っています。ビットの軸に差し込むだけで付けられて、このドライバーのビットにも問題なく付きます。
僕は限定色のグレーがお気に入りで使っていますが、磁力は同じなので、通常タイプのほうが安く買えますよ。
色は赤・青・黄・緑です。
ワンランク上を選ぶなら
自宅にドライバーが1本もないなら、まずはこの手回し1本です。家電のパネルを開けるのはもちろん、大きめの家具を組み立てるときに出てくる3番にも対応。
家に1本あればオールマイティーに活躍します。
そのうえで、ネジ締め頻度がそこそこ多い方なら、同じベッセルの「電ドラボールプラス」をおススメします。電動で速く回して、最後の締め付けだけ手で回せる、手回しと電動の中間のような道具です。
電ドラボールには見た目がよく似た「電ドラボールⅡ」という新しいモデルもあります。電動で回す力が最大3.0N・m(ニュートンメートル。ネジを回す力の単位です)と強いのですが、家電のプラスチック部品に使うには少し強すぎます。
回している途中でネジが締まりきると、回転で本体ごと手首をグリっと持っていかれて痛めることがあります。
逆に、僕が持っている前のモデルの「電ドラボールハイスピード」は、電動で回す力が0.4N・mで弱いのが不満でした。
電ドラボールプラスは回す力は1.2N・m、1.6N・m、2.0N・mの3段階で切り替え可能です。
プラスチック製品や家電製品なら基本は1.2N・mくらいで締めて、必要なら最後だけ手で回す。家電を相手にするには、これくらいがちょうどいい強さです。
僕がおすすめしてるのは電ドラボールプラスです。電ドラボールⅡは家電向きではないので、買うならプラスのほうです。
この電ドラボールプラスに付いてくるビットは2番の1本だけなんですが、万能型がよければ、両端が2番と3番になっているビットを足しておくと便利です。
僕が使っているのはアネックスのビットで、これかなりいいです
このビットにも、先ほどのネジマグキャッチャーを付けて使っています。

家電の分解だけが目的なら、手回し1本でも問題ありません。
まとめ
家にドライバーが1本もないなら、プラスの2番で軸長100〜120mm。そこにマグネットがあれば、作業はかなり快適になります。
ドライバーって、家電だけじゃなくて家具の組み立てとか、ゆるんだネジの締め直しとか、家でちょいちょい出番が回ってきます。その度に「ちゃんとしたやつ持っててよかった」と思える相棒になりますよ。
お湯取りポンプの交換も、乾燥ダクトの掃除も、入口はネジを外すところからです。道具があるだけで、やってみるかって気になります。



